事業承継の準備状況
平成28年12月5日に中小企業庁より「事業承継ガイドライン」(以下、ガイドライン(※))が発表されました。
ここではその結果から、企業の事業承継の準備状況に関するデータをご紹介します。
70歳代でも準備済みは50%以下
数年後には団塊世代の経営者の年齢が70歳代を超え、多くの企業で事業承継の問題が現実的なものとなってきます。上記ガイドラインから、経営者の事業承継の準備状況をみると表1のとおりです。
既に準備をしている割合は、70歳代の経営者が49.5%と最も高くなりました。
次いで、80歳代以上が47.7%となりましたが、いずれも50%に満たない結果になっています
事業承継の準備内容は
次に事業承継の準備内容をみると表2のとおりです。
後継者を決定した割合が56.0%となりました。
ただし、経営者が保有している株式や資産の整理・移転、関係者との調整などを行っている割合は、50%未満となってい
ます。また後継者が決定したら、経営者としての教育等も必要になります。このように、事業承継はすぐにできるものではなく、早めに準備することが重要です。
ガイドラインで確認を
ガイドラインでは、早期の計画的な事業承継の取組を促進するため、60歳を準備着手の目安としています。 そして、事業承継に向けた以下5つのステップの進め方や、事業承継の手法などを紹介しています。
- 1.事業承継への準備の必要性認識
- 2.経営状況等の把握
- 3.経営改善
- 4.事業承継計画策定・マッチング実施
- 5.事業承継の実行
その他、事業承継診断表や事業承継計画の様式例も紹介しています。
今後、事業承継を考える経営者はもちろん、現在準備中の方もガイドラインを確認し、自社で参考になる部分を取り入れてみてはいかがでしょうか。
(※)中小企業庁「事業承継ガイドライン」
中小企業庁が10年ぶりに見直しを行い発表した資料です。表中の()内の数字は回答者数です。
詳細は次のURLのページから確認いただけます。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2016/161205shoukei.htm